新型コロナウイルス:小児に関して
新型コロナウイルス感染症に関するQ&A(2020年2月12日現在)について
日本小児科学会 予防接種・感染症対策委員会
新型コロナウイルス感染症に関するQ&A(2020年2月12日現在)
Q 子どもが新型コロナウイルスに感染するとどのような症状がでますか?
Q 子どもの新型コロナウイルス感染症は重症化しますか?
Q 小児ぜんそくなどの合併症を持っている子どもに関して特に注意すべきことはありますか?
A: 一般的に小児ぜんそくなどの合併症を持っている子どもの呼吸器感染症は重症化する可能性があります。ただ基礎疾患ごとにリスクや対応は異なりますので、かかりつけの医師にご相談ください。また、周囲の人が感染しないように気を付けることが重要です。
Q 母乳はやめておいた方がいいですか?
A: 母親が感染している場合は、接触や咳を介してお子さんが感染するリスクがありますので、直接の授乳は避ける必要があります。母乳自体の安全性については現時点では不明ですが、日本産科婦人科学会からは以下のように授乳を避けるよう推奨が出されています。
「コロナウイルス感染が確定し発熱を認める褥婦においては母体がウイルス血症となっていることが考えられ、授乳は控えるように指導する。解熱後3日までは感染力があると判断し、個室隔離、手洗い、接触のある物を次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)で拭き上げることを徹底する。授乳開始は解熱後4日目を目安とする。(ただし、今後の解明によって上記の日にちは変更されうる)」
妊婦・産褥婦の新型コロナウイルスの感染予防対策について(日本産科婦人科学会)
Q 子どももマスクはしておいた方がいいですか?マスクが出来ない場合はどうしたらいいですか?
A: 感染している人のくしゃみや咳に含まれる飛まつを直接浴びないという観点からは、マスクをすることの利点はあるかと思いますが、小さなお子さんでは現実的ではないと思われます。感染者から1-2メートル以上の距離を保つこと、保護者の方が感染しないことがお子さんの感染予防につながります。
また、ウイルスに汚染されたおもちゃや本などに触れた手で、口や鼻、目を触ることでも感染しますので、手洗いや消毒も大事です。
Q 子どもの症状が新型コロナウイルスによるものかもしれないと思ったら早めに医療機関を受診した方がいいですか?
A: 現時点(2020年2月12日)において、国内で新型コロナウイルスに感染している子どもは報告されていません。インフルエンザも含めた他のウイルスによるものと考えるのが妥当です。
また、「新型コロナウイルス感染」を疑って一般の医療機関や休日夜間急病診療所等へ受診しても、診断を確定するための検査はできません。むしろ新型コロナウイルス曝露の機会を増やす危険性を念頭におく必要があるでしょう。
さらには、新型コロナウイルス感染の軽症者に対する特異的な治療法もありません。
このような段階では、多呼吸、努力性呼吸、呼吸困難等、肺炎を疑う症状があり、入院加療が必要と考えられる場合を除いては、「新型コロナウイルス感染」を心配して医療機関を受診することは勧められません。
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